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SONY SPRESENSEで遊ぶ(3)

 前回の続きです。SPRESENSEのGPSデバイスが使えそうなことが分かり、天気も良かったので一緒に散歩に出かけました。その前に以下の二つの準備を行いました。

 一つ目はデータ保存をSDカードではなく、内部のFlashメモリで行えることがマニュアルで分かりましたので、ソフトを修正しました。また、Flashメモリに保存されたデータも別のArduinoプログラムを動かせば読み取れることが分かりました。取り急ぎはSDカードデバイスを使わずに、内部のFlashメモリをデータ保存に使うことにしました。

 二つ目はSPRESENSEへの電源供給についてです。電源としてモバイルバッテリを使いましたが接続してしばらくすると、SPRESENSE電源がOFFになる問題が発生しました。SPRESENSEの消費電力が小さいので、オートパワーオフになってしまうんですね。
 低消費電力用のモバイルバッテリ(以下の写真)や、USBの口に挿す負荷デバイスもありますが、わざわざ購入するのもどうかなと思い、USBケーブルを切断し、100Ωの抵抗を並列に挟んで対応することにしました。邪道に思えましたがうまく行きました・・(笑)。格好は悪いですが、こんな感じです。cable_make_220612.png
 準備も終わりましたので、いざ出発! 休日恒例の1時間程度のお散歩です。

 SPRESENSEのGPSユニットと比較するために、以前のブログでお話しした「M5Stack用GPSユニット」も一緒に持っていきました。散歩から帰宅後、緯度・経度データのマップへのプロットは以前のブログでお話ししたfoliumライブラリを用いて行いました。SONY_MAP_220612.pngM5Stack_MAP_220612.pngM5Stack側のデータのサンプリング周期をdelay関数で書いていたので、時間間隔が安定していませんが、位置精度は、SONYもM5Stackも遜色ない結果でした。

 標高(Altitude)のデータについては、SONYが平均110mに対し、M5Stackが平均140mと30mもの差が出てしまいました。一緒に持って移動していたので、あり得ない結果ですが、原因はよく分かっていません。グラフを見る限り、SONYの方が測定精度が良さそうに見えますが・・。Altitude_220612.png ちなみに散歩の間のキャッチできた衛星の数は、SONYで12機、M5Stackで21機でした。

 今回の計測について、厳密にはSONYとM5Stackのソフトウェア上の条件が同じでないので比較はできないですが(いまさら・・)、SONYのGPSも位置検出は問題なくできそうなことは確認できました。また、機会があればGPSで遊んでみようと思います。次はSPRESENSEで何をして遊ぼうかな・・?
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SONY SPRESENSEで遊ぶ(2)

 前回の続きです。前回の最後に、以下の通り、GPSデバイスが9個の衛星をキャッチしたことをお話ししました。
numSatellites: 9
[ 0] Type:GPS, Id: 1, Elv:28, Azm: 57, CN0:11.530000
[ 1] Type:GPS, Id: 3, Elv:57, Azm: 54, CN0:18.939999
[ 2] Type:GPS, Id: 4, Elv:21, Azm:119, CN0:11.530000
[ 3] Type:GPS, Id: 6, Elv:31, Azm:276, CN0:13.750000
[ 4] Type:GPS, Id: 9, Elv:13, Azm:152, CN0:26.689999
[ 5] Type:GPS, Id:14, Elv:47, Azm:213, CN0:12.440000
[ 6] Type:GPS, Id:17, Elv:64, Azm:336, CN0:9.630000
[ 7] Type:GPS, Id:21, Elv: 8, Azm: 73, CN0:20.189999
[ 8] Type:GPS, Id:28, Elv:55, Azm:259, CN0:0.000000
このデータについて、気になったので調べてみました。

SPRESENSEのオンラインマニュアルによると、以下の通り。
 Type: 衛星種類、Id: 衛星番号、Elv: 仰角、Azm: 方位角、CN0: 信号強度。

 Wikipediaによると、そもそもGPS衛星とは、グローバル・ポジショニング・システム(Global positioning system, GPS)で用いられる人工衛星で、正式名称は「ナブスター(NAVSTAR: Navigation Satellites with Time And Ranging)衛星」とのことです。
 測位衛星の種類にはGPS(米国)の他、GLONASS(ロシア)、BeiDou(中国)、Galileo(欧州)、みちびき(日本)、NAVIC(IRNSS、インド)があります。

 今回、キャッチした衛星はGPS衛星で以下のリストの黄色で示したものです。GPS_list_220612.pngidが28番の衛星はこのリストに挙がっていませんが、調べると引退したGPS衛星のようですね。

 次に、Elv: 仰角、Azm: 方位角についてですが、GNSS Viewのサイトで観測時間の情報を採取すると、以下の通りでした。GPS_map1_220612.pngid=1の衛星を例に確認すると、仰角は28度で、図中の同心円目盛の角度を読む限り、一致していることが分かりました。方位角は北を0度基準として時計回りに方角を示したもので、57度の方角ということで、図中の位置あたりですね。なるほど!他の衛星についても同様です。

また、衛星位置のライブマップサイトを確認すると、GPS_map2_220612.pngid=4, 14, 28を除く6つの衛星が地図上に確認できました。平面地図ですが、球体で考えると仰角、方角も一致していることが分かって面白いと思いました。

 次回は、このGPS受信デバイスを持って散歩に出かけたいと思います。

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興味のおもむくままに生涯考え続けるエンジニアでありたい。

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